2013-06

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AIP と PK を迷ったら考えること・・・

駅前のタリーズより
 from 画像診断プロモーター イチロウ


1.AIP と PK を迷ったら考えること・・・
2. 記憶を自分のものにするシンプルなたった2つの方法
3.肩関節MRI読影のための秘訣 登場!

お久しぶりです。
イチロウは、8月からかなり修行のために忙しくなりました。
自分で 自分をいじめていると言っても過言では
ありません。

でも、凡人の自分では
必ずやこういう時間を経なければ習得できない
ことってありますよね。研修医に戻った気分です。

楽ちんにすべてのことは習得できないのです。

S先生 必ず近いうちに文献カンファランスシリーズやりましょう
お待ちください

1.1昨日のカンファランスで、出てきた症例のついてお話します。

 その症例は60才台の男性だったと思われます。

 もともとAIP(自己免疫性膵炎)という診断で
 他院でフォローされていました。
 数年前のCTでは、主膵管の拡張や狭細化があまり見られず
 病気そのものはかなり安定していたようでした。

 しかし、今回は上腹部中心に圧痛ありで当院来院 
 主膵管が拡張してきました。
 
 当然CTを取りますよね。
 しかし、ダイナミック造影では
 主膵管の狭小化した部分と
 
 閉塞原因であろう部分には
 何も見えません。

 はい、何もいないんです。
 以前サイトの症例提示で

 http://medicaldirect.jp/archives/574

 の下方に示した引用の図と
 私の解説を見ていただければ
 わかるのですが・・・

 PKにせよ、AIPにせよ
 膵実質相では低吸収域
 なはずなのです。

 そして、肝臓の染まる門脈相
 においてPKは相変わらず濃染不良
 だけれど AIPは染まってくる

 はずなのです。

 しかし、今回の症例つまり
 もともとAIPを発症して
 今回、主膵菅が拡張してきたような場合

 ダイナミック造影にて
 AIPか PKかを判断する方法
 が通常取られていると思われます。

 そして過去の文献であれば
 上記の方法で行うわけです。

 しかし、忘れてはならないのは
 他にも方法があるということです。

 ひとつの方法に縛られてはいけない・・・
 
 前にも、invisible PK つまり見えない膵癌が
 実際は 5%ほどいて、比較的予後のいい群だろう
 と推察されていることをお話しました。

 Radiology. 2010 Oct;257(1):87-96. Epub 2010 Aug 9.Kim JH et al.

 サイト内では、文献カンファランスシリーズ password: ichiro
でここを見てください。
 http://medicaldirect.jp/archives/2232

 その事実を知った上で
 今回のように限局性のAIP なのか PKなのか
 を判断せざるおえない状況では

 ダイナミックの手法は5%の症例において使えない
 ことになります。

 では、迷った場合、どうするのか?
 実はいくつか論文があります。

 まず、オーソドックスに CA19-9の上昇はどれくらいか?
 です。
 CA19-9 が 150 を超えるようなら
 かなりの確率(感度90%)でPK です。

 Chari ST, Takahashi N, Levy MJ, et al.
A diagnostic strategy to distinguish autoimmune pancreatitis
from pancreatic cancer.
Clin Gastroenterol Hepatol. 2009;7:1097-1103

また、主膵管が拡張する方が PK で 5mmをこえるようなら
 PK の確率が高い

 これは、AIPの論文の元祖的存在の Kamisawa 先生の
 A long narrowed main pancreatic duct, skipped lesions of
the main pancreatic duct and maximal upstream main pancreatic duct
diameter of < 5 mm were the features on ERCP associated with autoimmune pancreatitis

 Kamisawa T, Imai M, Yui Chen P,et ao.
Strategy for differentiating autoimmune pancreatitis
from pancreatic cancer.
Pancreas. 2008;37:e62-e67

 また、ADC値が低めの方が AIP
an apparent diffusion coefficient (ADC) ≤ 0.88 × 10(-3) mm(2) /s.

 という文献があります。

これは 論文 製造工場 市川先生のグループ
  Muhi A, Ichikawa T, Motosugi U, et al.
 Mass-forming autoimmune pancreatitis and pancreatic carcinoma: differential diagnosis on the basis of computed tomography and magnetic resonance cholangiopancreatography, and diffusion-weighted imaging findings.
  J Magn Reson Imaging. 2012 Apr;35(4):827-36.

 また、最近、信州大学の 藤永先生ら(筆頭は杉山先生)
 の文献では、

 Speckled enhancement inside an focal autoimmune pancreatitis
lesion on pancreatic phase DCE-T1WI was useful for differentiation from PC.

つまり膵実質相で濃染不良なAIP病巣内に
 斑状、不定形の点状の濃染が混ざっていたら
 よりAIP を考えるというものです。

 論文のp298 の図1の c に相当するものです。

 ただ、今回の症例にはそういう所見もなく、
 膵実質相で、全く見えないのです。
 
 実際、病理標本もマクロではPKをしっかりここ
 と言えなかったようです。

 ミクロでの診断となったようです。

 そういうPKの場合やはり
 手がかりは、主膵管の拡張ぶり、今回の症例は5-6mm
そして、CA19-9 がかなり高値だった 1200 U/ml超
という事実

 実際、この症例は IgG4も1100 mg/dl 超
と高めで、PKではないよ という部分もありましたので
 実は、迷いました。

 生検病理でmalignancy がはっきり出なかったため、
 当初ステロイド治療を開始も
 病気の改善見られず、主膵管は更に拡張となり
 手術に至ったのですが、

 それでも術前もまったくPKわかりません

20120723CT key 矢印付き説明つき編集後


いや 実臨床というのはほんとに難しいのです。

通常は、膵実質相で低吸収域となるのに・・・


 2.記憶を自分のものにするシンプルなたった2つの方法
 
 記憶力が悪い
 おれは、覚えられない
 最近忘れっぽい

 多いと思います。
 
 私は、昔からです。だから 凡凡人のままです。今も

 しかし、そんな凡人が記憶する唯一の方法は、

 ありました。

 これしかないといっても過言ではありません。
 
 「え?怪しい記憶術でも伝授しようとしているの?」と
 先生は思われるかもしれません


 では、理論的な話から、

 記憶を支えているのは ニューロンです
 ニューロンとニューロンはつながっていません

 ですから、
 信号の送り手となるニューロンの軸索と
 信号の受け手となるニューロンの樹状突起とのあいだで

 信号のやり取りがなされて記憶される
 この信号のやり取りが少なければ
 すぐに忘れる
 
 ことになり、このやりとりがたくさんあり
 短時間の間に繰り返し信号が送られると
 
 ニューロンの受け手側に受容体が増える
 LTP (長期増強) という状態が生じ、
 数時間ほど持続します しかし、これだけでは
 記憶は短期的なものに終わるのです

 この状況を保ち続けることをすると
 受け手側にタンパク質が合成され
 信号伝達の良い状態になり
 長期にわたって記憶できる という

 あーー むずかしい 話になったので
 
 要するに 短い間隔で繰り返すことが
 記憶を維持するために大事なこと
 というわけで、

 ちょっと聞いただけでは タンパク質
 は合成されず、
 タンパク質を合成できるように
 何度も反復・復習することが大事

 とくに人に話すことが非常に重要
 だから、入力ばかりしているひとより
 人に出力している人の方が優秀なのです。

 もう一つ、記憶をよくする方法は、
 扁桃体を使う! ということ
 扁桃体とは、ご存知だと思いますが

 海馬の前にあります
 扁桃体は、喜怒哀楽 を司る
 感情を生み出しているのです。

 ここを通過させて記憶すると
 非常に記憶力がよくなる

 味噌汁をこぼした時の 食事内容は覚えているけど
 いつもの朝食は思い出せない

 というのがいい例でしょう

 以上まとめると

 淡々とやるより
 感情的に同じことを短期間に繰り返す
 できれば、友人、知人、ネット、サイト
 で話す こと

 以上 イチロウでした・・・

 次回、驚きの 縮小傾向を示す前縦隔腫瘍 の巻
 

3.肩関節のMRI の決定版 ついに登場

 佐志先生ランディングページ2013年6月18日


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「肩関節MRIの読影は僕がします」と言ったらみんなは笑った・・・

佐志先生ランディングページ2013年6月18日


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Author:画像診断プロモーター イチロー
放射線専門医
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市川先生との単独インタビュー

このブログは、臨床で活躍されている放射線医師、画像診断医、臨床医、診療放射線技師の方々のために、CTとMRIを中心としたあらゆる情報を共有することを目的としています。最近発売になって話題となっているEOBプリモビスト情報を主体に肝臓のMRI,CT、乳腺画像診断(MR mammography およびmammography)、急性腹症、頭部CT,MRI等その日に経験したホットな話題を提供していきます。 

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