2017-08

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元に戻す努力

こんばんわ

画像診断プロモーター 
イチロウです。



本日のラインナップ

1. 原点に帰って、EOBプリモビスト関連の論文から再開します。
2. 元に戻す努力 をできる限りする。




1.常識の壁をこえて物事を行うと、そっちが常識になる。

  何を言いたいかというと2009年10月23日に既にご紹介させていただいたZech 先生の
  豚の実験をご記憶されているでしょうか?

  それは、EOBによる造影効果は、早い注入スピードで入れることが必要と言われていた時期に
  全く逆の発想をして実験を行なった論文です。

  それは
  Vascular enhancement in early dynamic liver MR imaging in an animal model: comparison of two injection regimen and two different dosses Gd-EOB-DTPA(Gadoxetic acid) with standard Gd-DTPA
  Invest Radiol. 2009 Jun;44(6):305-10.

  これによれば Gd-EOB-DTPAの 1ml/s の注入は
  大動脈の濃染ピークは 2ml/s でのGd-DTPA に劣らないばかりか
  1ml/s の方が2ml/s より大動脈造影ピークは高かったというものです。

  しかも、とんがりすぎのTIC(time intensity curve)を描くことなく
(とんがりすぎだと、タイミングがずれたら大変です)
  2ml/s より良好なTIC を描けるというものです。

  この論文を読んで衝撃をうけたわたしは 
  直ちに、MR担当のトップの技師さんに
  明日から、2ml/s と 1ml/s と交互にやってください。と指示しました。

  それ以来、これは間違っていなかっと思っていますし
  現在、学会レベルでもそれが常識となっているようです。

  今回は、それを臨床応用して確認したという論文をご紹介します。
  さらに確信を深めて 使用していただきたいと思います。

  その論文は、
 
  Chung SH, Kim MJ, Coi JY, et al.
Comparison of two different injection rates of gadxetic acid for arterial phase MRI of the liver.
J Magn Reson imaging. 2010; 31:365-372

この論文は、EOBダイナミック造影における注入スピードを
   1ml 62人
2ml 64人

合計 126人の患者様に施行し、多血性肝腫瘍の描出能を
  3T (1.5Tではありません)のシーメンス社製 の装置を用いて
  2人の放射線科医で検討した論文で

  上記 Zech 先生の 中身を実際の多血性肝腫瘍でちゃんと
  証明した論文です。

  忙しい方の為に結果を先にお話すると
 
  大動脈の濃染は、 1ml/s のほうが 2mls より有意に良好であった
  ただし、多血性肝腫瘍のCNR(どれくらい結節がよく見えるかの指標)は 
  2群間で差はなし
  

  そもそも、なぜ 1ml/s に落とすべきなのかを訳分かっていない
  先生の為に
  ちょっとだけお話します。

  大きな問題を突き詰めると EOB の決められた投与量にあります。
  その投与量を決めるに至った論文ではないかと推察される論文は

  Vogl TJ, et al.
  Liver tumors: Comparison of MR imaging with Gd-EOB-DTPA and Gd-DTPA.
Radiology 1996; 200:59-67

  です。
  この論文のお陰か否かは追求しませんが
  要は、量が不足してる問題で2つの問題が発生しているのです。

  ①多血性肝腫瘍の造影効果が Gd-DTPAに比較して今ひとつ
  ②リンギングアーチファクト(ダイナミックの早期相で出現するケースペース内での濃度の極端な差から生まれる呼吸停止不良に類似したアーチファクトで市川先生は既にたしか2008年のMR学会で発表されています)

  これらの問題を解消したい一心に放射線科医と
放射線技師が一心不乱に 
  試行錯誤してきた
  訳です。

  そして、落ち着いてきた数値が 1ml/s, 2ml/s という注入スピードです。

  このChung SH先生の論文は、Zech 先生の豚から発展し
  臨床で確認したという訳です。
  私も今のところは、1.5T装置でのスタディは、読んでいないですが、

  少なくとも3T装置においては、問題なしという訳です。
  彼らの論文では、明確にリンギングアーチファクトという名称は出てきませn。
  しかし、呼吸停止不良のアーチファクトという項目で検討しているので
  おそらくその中にリンギングアーチファクトが含まれていることでしょう。
  (この点に論文内ではフォーカスしてはいません)

  その呼吸停止不良の点においても差はなかったようです。

  実際、私が見ていて 1ml/sにしたら 
  すごいリンギングアーチファクトが減少!
  という印象はありません。あくまで理論上のことです。

  あと、この論文では、マトリックスを真四角(256x256)としている点で
  リンギングアーチファクトを減少させる方向となっているかもしれませn。
  考察にもこのことは述べられていませんが。

シーメンス社製 3Tを使用しているかもしれない 読者の為に 
  彼らの VIBE (3D T1WI FS) のパラメーターを引用しておきます。

  TR/TE/FA=3.3/1.16/13degree, matrix: 256x256, BW=500Hz/pix, 88slice, 2-3mm thickness
k-space center 6.6s,撮像時間  20s

  以上まとめるとこの論文は
   2009年6月にZech CJ先生が発表された豚の実験による
   1ml/s という slow injection rate での
   大動脈の動脈相での濃染良好だった結果を 臨床応用し

   3T のMRI装置で 多血性肝腫瘍の診断に対し
    1ml/s vs 2ml/s で対比検討し
   大動脈濃染については1ml/s の方が良好であったが
   多血性肝腫瘍の描出能については差がなかった
   とした論文であり、

   もし、リンギングアーチファクト減少の有無まで踏み込んで検討していれば
   よりいっそう1ml/s を使用する根拠となったかもしれない論文です。

  
 2.元に戻す努力をする。

   震災から早1箇月以上が経過しました。
   震災発生時は、東北、関東に住まわれている先生は
   大変な思いをされたと思います。

   そして震源地や原発の周囲在住の先生は
   未だに大変な思いをされて生活しているのかもしれません。
   また、家族、親戚、友人をなくされた先生もいらっしゃる
   かもしれません。

   心からお悔やみ申し上げます。とともに
   一日もはやく立ち直られることを祈っています。

   イチロウ自身は、地震に遭遇したとはいえ
   家族、親戚は無事であり
   ガソリンが無い、食料がいつもより足りない
   計画停電でちょい大変

   な程度で済みました。

   今回の地震を契機に
   イチロウのメルマガも自粛という名のもとに
   ストップしてしまいました。

   これは、2008年6月にサイトを立ち上げ
   メルマガを発行し続けてきて
   はじめての出来事でした。

   どんなに辛くても
   書きたくない日があったとしても
   続けてきたのです。

   しかし、震災を理由に
   ストップしました。

   これは本当によかったのかと、、、

   震災で募金活動、炊き出し、音楽活動でのチャリティ
   をやっておられる芸能人、著名人のかた
   そして、現場に実際に出かけていって
   肉体労働をやられている
   ボランティアの方々。

   本当に頭が下がります。
   そこまでの行動力が私にはありませんでした。

   募金は、ネットで簡単にしてしまいましたし  
   なんの苦労もしていません。

   直接現地にいって励ますことができる
   時間と心の余裕がありません。

   情けないです。
   普段偉そうなことばかり
   メルマガでしゃべっている自分が情けないです。

   地震発生すぐに
   地震に対するメッセージを
   出そうと思ったことも有りましたが、
   出しませんでした。いや、出せませんでした。

   なんか、自分の言葉ではなく、
   借りてきた どこかの企業のことば、
   誰かのメルマガの人のコピー

   になってしまうのではないかと
   思ったからです。

   それから、いろいろ考えましたが、
   やはり、自分のできる
   人に価値を与えられることは
   ひとつしかない
   と気づきました。

   メルマガを書いて、
   コンテンツを作り
   人に喜んでもらえることだと。

   そうです。
   価値のあるものを 提供 
   して その 価値 を 先生に
   利用していただき、
   患者様の お役に立てる事

   だと思いました。

   なので、とにかく まずは
   
   ”元に戻す努力”

   をすることが
   大切なのだと

   在り来りなメッセージも必要ないと
   感じられるようになったので
   また、メルマガを書く事にしました。

   とにかく、何があっても
   地震のせいで あれができなくなった
   これをやめてしまったと
   ならないよう どんな小さなことからでも
   
   元に戻していこう! と

   そして、行動に移しました。
   

   PS. 4月17日 日曜日。佐志先生と久しぶりに お会いして 
     また、インタビューをさせていただきました。
 
     佐志先生は、肩のエキスパートという言葉で言い表せない 

     人間エキスパート と実感しました。

     とにかく、早く先生にこの音声をお届けしないと と責任を感じています。


   イチロウ 拝
   
 
  


 
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放射線専門医
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市川先生との単独インタビュー

このブログは、臨床で活躍されている放射線医師、画像診断医、臨床医、診療放射線技師の方々のために、CTとMRIを中心としたあらゆる情報を共有することを目的としています。最近発売になって話題となっているEOBプリモビスト情報を主体に肝臓のMRI,CT、乳腺画像診断(MR mammography およびmammography)、急性腹症、頭部CT,MRI等その日に経験したホットな話題を提供していきます。 

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